“マネジメントの父”と呼ばれるP.F.ドラッカー(1909-2005)の代表作『現代の経営』<ダイヤモンド社>より名語録をご紹介していきます。【第4弾】
“スキルにおいて高度の水準にない仕事は真摯さに欠ける。そのようなものは人を堕落させる。その下で働く人を堕落させる” (上巻P168)
“成果をあげるには、あらゆる経営管理者のものの見方と仕事の仕方を共通の目標に向ける必要がある。しかも一人ひとりの経営管理者に、期待されている成果が何かを理解させる必要がある” (上巻P172)
“自らの仕事を管理するには、自らの目標を知っているだけでは十分ではない。自らの仕事ぶりとその成果を、目標に照らして測定することが必要である。したがって、事業のあらゆる領域について、明確な共通の評価基準を与えられることが必要である” (上巻P180)
“評価基準は、定量的でなくてもよい。緻密でなくともよい。しかし、単純で明確、かつ合理的であることが不可欠である。注意と努力を向けるべきところへ向けるものであることが必要である。そして信頼のおけるものであることが必要である” (上巻P180)
“報告と手続きの数は最小限にとどめ、時間と労力を節約するためにのみ使うべきである。それは、可能なかぎり簡明なものにとどめておくべきである”(上巻P185)
“私はかつて、ある公益事業に対し、報告と書式がアマゾンのジャングルのようにはびこり、窒息しそうになっている状況を一掃するために、かなり抜本的な提案を行い、それを実行してもらったことがある。私は、あらゆる報告を二ヶ月廃止し、現場がどうしても必要だというものだけを復活させることにしてもらった。その結果、報告と書式の四分の三を削減した”(上巻P186)
“「凡人をして非凡なことをなさしめる」ことが組織の目的である。いかなる組織といえども、天才に頼ることはできない。天才は稀であり、手に入れられかどうかは分からない” (上巻P199)
“組織の良否は、人の強みを引き出して能力以上の力を発揮させ、並の人に優れた仕事ができるようにすることができるかにかかっている。同時に、人の弱みを意味のないものにすることができるかにかかっている”(上巻P200)
“優れた組織の文化は人の卓越性を発揮させる。卓越性を見出したならば、それを認め、助け、報いる。そして他の人に仕事に貢献するように導く。したがって、優れた文化は、人の強み、すなわちできないことではなく、できることに焦点を合わせる”(上巻P200)
“仕事から得られる満足や、仕事上の関係から得られる調和に基づかない人間関係は、うまくいっているように見えても貧しい関係であって、組織の文化を腐らせる。そのようなものは人を成長させず、単に順応させ、萎縮させる”(上巻P200)
“人の強みではなく弱みに焦点を合わせ、できることでなくできないことを中心に組織をつくることほど、組織の文化を破壊することはない。焦点は常に、強みに合わせなければならない”(上巻P201)