P.F.ドラッカー『経営者の条件』⑦

“マネジメントの父”と呼ばれるP.F.ドラッカー(1909-2005)の名著『経営者の条件』<ダイヤモンド社>より名語録をご紹介していきます。【第7弾】

成果をあげるには意思決定の数を多くしてはならない。重要な意思決定に集中しなければならない。個々の問題ではなく根本的なことについて考えなければならない。問題の根本をよく理解して決定しなければならない”

“真に例外的な問題を除き、あらゆるケースが基本の理解に基づく解決策を必要とする。原則、方針、基本による解決を必要とする。一度正しい基本を得るならば、同じ状況から発する問題はすべて実務的に処理できる”

“「法律の多い国は無能な法律家の国である」という古い諺がある。このような国は、あらゆる問題を法の一般原則のもとにおける個々の問題としてではなく、すべて特殊な問題として解決しようとする”

“決定においては、何が正しいかを考えなければならない。やがては妥協が必要になるからこそ、誰が正しいか、何が受け入れられやすいかという観点からスタートしてはならない”

“決定の実行が具体的な手順として誰か特定の人の仕事と責任になるまでは、いかなる決定も行われていないに等しい。それまでは意図があるだけである”

“エグゼクティブが直面する問題は、満場一致で決められるようなものではない。相反する意見の衝突異なる視点との対話異なる判断の間の選択があって初めて、よく行いうる。したがって、決定において最も重要なことは、意見の不一致が存在しないときには決定を行うべきではないということである”

“知識やスキルは身につけなければならない。仕事のキャリアが進むにつれて新しい仕事の習慣を身につけていかなければならない。しかし、知識やスキルをいかに身につけたとしても、まず初めに成果をあげるための能力を向上させておかなければ何の役にも立たない

“知識労働者も経済的な報酬を要求する。報酬の不足は問題である。だが報酬だけでは十分ではない。知識労働者は機会、達成、自己実現、価値を必要とする。彼らは自らを成果をあげる者にすることによってのみ、それらの満足を得ることができる”